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1961年国民皆保険制度が実現し、高血圧と脳卒中の減少により平均寿命は世界一となった。
患者負担の平等は、3割負担ながら実現した。しかし保険料の平等化は進まず3倍の格差があり現在に至っている。自民党政権ではその最大支持母体である経団連が反対し、民主党政権では連合が反対している。
自民党と民主党の間で何度政権交代が繰り返されたとしても公平で持続可能な国民皆保険制度実現のための改革が進まないことを憂慮している。 |
国民1人当たりの医療費はアメリカが1位で8233$、日本は第19位3035$、医療費/GDPはアメリカ1位7.6%、日本9.5%なのに平均寿命は世界1である。
医療費は、平成10年〜20年まで自民党政権下では毎年2200億円引き下げられたが、民主党政権下では平成22年、24年ともに引き上げた。
我が国では高水準の医療が空気のように当然のものとして存在してきたが、これは提供側の献身的な努力によって辛うじて支えられてきたことを意識しなければならない。
高額医療が10年間で(8222億円が1兆8191億円)と2倍に増加したことが医療費増の原因である。国民皆保険が維持する為には、国民負担率を欧米並みに増やすコンセンサスが得られるようにしなければならない。 |
小泉政権以後続いた【社会保障費の伸び毎年2200億円削減】の方針を撤回し、診療報酬については2010年、12年の改定で2回連続プラス改訂を行った。
社会保障国民負担率は38%であるが、先進国は45〜55%である。行財政改革と国民負担を同時並行で行うべきである。
介護保険も医療保険も3年毎に同時改訂すべきであるし、たばこは増税し、禁煙すべきだ
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財務省は、病院医療の困窮と崩壊の危機は認めている。そこで診療所の配分を見直して病院に振り分ければよいと考えている。先の改定では病院の入院報酬に重点をおいた改訂であった。
診療所はプラス改訂になっていないし、診療所の医療費は全体の30%に過ぎない。
医療費高騰の原因は@高齢化に伴う一般医療費の増大A先進医療の伸張である。
受診時定額負担は、今後も軽医療費免責性への移行を危惧する。 |