人工透析とは、機能の落ちた腎臓の代わりに、血液の中に貯留した不要なものを除去し、必要なものを供給し、水、電解質のバランスをとる仕組みです。一般的には週3回、1回に約4−5時間かけて行います。
慢性腎不全の場合、人工透析を導入する目安は、保存的療法で症状の改善が得られず、日常生活が困難となった時とされています。検査値の目安としては血清クレアチニン8mg/dl以上または血清尿素窒素80mg/dl以上があげられます。
徳山内科クリニックは昭和47年(1972年)、山口県東部で初めて人工透析を始めました。徳山内科クリニックのシンボルマークは、身体の中の2つの腎臓とその中を血液が循環する様子を模式化したものです。患者さんの中には「透析を始めると、一生しなければいけないからいやだ」とおっしゃる方がいらっしゃいます。しかし、腎機能の改善が望めない以上、社会復帰のためには適切な時期に透析を導入し、透析の生活に慣れた方がよいのではないでしょうか。実際、人工透析によって社会復帰が可能となった方も数多くおられます。
60歳以下の透析患者さんのほとんどの方が家事も含めて仕事をしておられます。
また、人工透析によって、慢性腎不全の患者さんは長期生存が可能となり、平均透析期間も延びてきました。当院での現在の透析患者さんの平均透析期間は14年です。しかし、それに伴い、長期間の透析によるアミロイドーシス、異所性石灰化など様々な合併症が、新たな問題となりつつあります。それらの点も含めて、患者さんがより豊かな人生を送ることができるよう、当院がお手伝いいたします。また、当院は身体障害者福祉法第19条第1項の腎臓に関する医療を担当する医療機関に指定されており、同法第15条第1項の指定医が常勤しております。従って、当院で身体障害者の認定や障害年金の申請・更新ができ、当院での人工透析の医療費も公費負担の対象となります。
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